コラム > 2022/01/12 ロードスターとは? 

ロードスターとは?

今更ですがロードスターとは何なのか? 発売開始から33年、ようやく自分の中で芯が見えた気がします。

1989年に発売されたとき、直感的に「欲しい」と思い1993年に新車で手に入れました。2019年に廃棄するまで26年間所有。ありとあらゆるカスタムを施し最後は切り刻んで棄てたのです。

そして2022年の現在は縁があってマリナーブルーのNA8に乗っています。カスタムはしていますがノーマルの雰囲気はかなり残してあります。ノーマルの雰囲気を残したまま、自分の好みに仕立てた感じ。

ノーマルのロードスターは皆さんご存じの通り速いクルマじゃないし、ガッチリした乗り味でも無い。アクセルを踏めば「エンジンは頑張ってるぞ!」的な感じだし、細いタイヤでヒラヒラとコーナーを・・・無理したらちょっとハラハラするような・・・これ以上は無理だよ~とクルマが言っているような。

私はそれらを否定していたんですよね。スポーツカーなんだからもっと速く走りたい、だからエンジンをチューニングしてサスペンションを固めて、太いタイヤを履く。ロードスターだけど戦えるんだぜ!みたいな。

これがまた素材が良いからだと思うんですけどかなりのレベルに仕上がるんですよ(笑) ミニサーキットなら他メーカーの戦うクルマ達と戦えるレベルに。なので長年「ロードスターの本質」を見失うことに。私はNA6を切り刻んでNA8 のドンガラを手に入れて組み立ててようやく気が付いたんです、遅いって!

ロードスターが33年、4代に渡って途切れることなく作られ愛されているのは「数字としての性能は大したことない」からだと思うんですね。あえて「馬力の無いエンジン(笑)」を使うことで軽量なクルマに仕立てていると思います。

馬力が無ければ駆動系の負担も減るでしょうし、タイヤも細くできる。車体が軽ければブレーキも強力じゃなくて良いわけだし。

ウチのGTヨンはその対極な訳ですよ。強大なパワーのエンジン、それに耐えうる駆動系、極太のタイヤに強烈な効きのブレーキ。時速300キロを出しても壊れないクルマ、それがポルシェ。ドイツ車はおおむねそういう傾向じゃないですか?

ロドスタを戦うマシーンの方向で仕上げると・・・ホンダのS2000になる訳ですよ。S2000、どうなりました?生産期間は10年、世界販売11万台、国内は2万台で終わりました。

ロードスターが凄いのはNAを出した時に先の先を見ていたんじゃないか?と言うことです。文化として続くためにどうあるべきか?それを初代の時にすでに見通していたと。

ロードスターは完成形じゃないと思うんです、オーナーが手を入れる余地をあえて残してある。だから世の中のロードスターは皆違う。何かしらカスタムしていると思うんですよね。ノーマルからレース仕様まで対応できる素材として売られている稀有なクルマ。

4代続いているのは「エンジンのパワーが無いから」だと思います、これに尽きる(笑) ロードスターは初代NA6ですでに完成されていたんじゃないかと。NA8ではブレーキの容量アップとかで重量が増えたので少し馬力を増し、NBでは車重も増えたし販売のてこ入れのために可変バルタイを付けたり、北米の要望をかわすためにターボ仕様を作ったりしたのでは?NCはフォードの支配下でどうにかロードスターの流れを途切れさせないために苦渋の決断で大きくなったのかと(すべて私の想像です)

NDになって開発の自由度が増え(私の想像です)原点のNAに近づけた気がします。今の時代のNA、それがNDなんじゃないかと。北米ではパワーを求められるので仕方なく2000を積むけど国内は非力な1500、おそらくこれは意地なので2000は載らないと思います、よほど売れなくなってテコ入れが必要にならない限り。

NDの本質は一番軽い「S」だと思います。990キロのコダワリ。2022年の今、990Sという限定車を販売しています。「S」の魅力アップ版だけどこんな地味な限定車は他に無いよ(笑) この辺りにマツダのロードスターに対する気持ちが見えた気がします。

NA6を切り刻んでNA8を手に入れノーマル風で仕立て、GTヨンを手に入れたことでロードスターの本質にようやく気が付いた今日この頃・・・マツダのヒト、私の考察は合っていますかね?(笑)