コラム > 2016/09/28 小さな商売

小さな商売

2002年の10月に始めた1人自営業、2016年の現在まで一度も他の人を雇うことなく(アルバイトも頼んだ事はありません)1人で営業を続けてきました。
もうすぐ丸14年です、よくやってるなぁ~と言うのがホンネ。

何をもって「成功」と定義するのかは人によると思いますが……
私は「自分のスタイル」を続けられたので「成功したかな」と捉えています。
つまり食べれたらOKなんです、ハードル低いでしょ(微笑)

一般的な商売の成功の定義は「拡大」だと思うんですよね。
売上の増加、従業員の増加……などなど。
私もそれが「正しい」と思っていました。
(ガレージを拡大した動機の1つです)

でもね……それは「疲れる」んですよね……私には
従業員を雇えばできる仕事の量は増えるし売上も増える……

でもそれは「誰の為?」

今の当店への作業依頼の量を考えると私1人で十分なんですよ(笑)

仕事の量が多くてお客さんを3ヶ月とか半年待たせてしまう状況であれば誰かを雇うと思うんですけどね……幸か不幸かそういう状況では無い(笑)

現在NA・NB乗りの方は焦って乗っている人は少ないと思います。
ボチボチなペースでメンテして乗り続けられたらいいなぁ~くらいじゃないですか?
だとすれば当店としても「ボチボチ作業しますか~」と言えるのでちょうど良いのです(微笑)

当店に作業を依頼してくる人は「単純に素早く仕上がればOK」では無く「じっくり作業して良い状態にして欲しい」と言う人が多い気がするんですよね。

私もできればそういうスタンスで仕事をしたいと常々考えています。


先日、尾道の町を歩きました。
「坂のある狭い町」というイメージを持つ人も多いのでは?
そのイメージのままです(微笑)
決して便利とは言えない立地に小さなお店が沢山あるんですよね。
新しいお店もありますが30年、40年、50年と続いているようなお店もあります。

パッと見ですが店主たちは大金持ちには見えません(笑)
小さなお店の小さな商売、でも楽しそうなんですよね。

地元の人のためであり、観光客のため。
老舗と言われ行列が出来ても昔ながらのスタイルのお店。
売切れたらオシマイ。

不特定多数の方を相手にして大量に売ることを目的とする商売が「正しい」と言う時代はもう終わりじゃないかと。
「モノ」はもうみんな持ってるわけで。
在庫抱えて売り切らないとヤバイよ!みたいな商売はしんどいと思うんですよね。


自分が望む生活ってなんだろう?
でかい家に住んで高級車に乗り、毎年海外旅行をする?
仮にそれが可能な収入があったとしてそれって楽しいのかな?と

それは「全て自分の欲求を満たす」だけだよね?
あ~それは多分違うな~と
20代とか30代の頃はそうありたいと思うこともあったけど(笑)

40代後半の今は違います。
家は今ので十分、もっと小さくても良い、建てた時が30前半なので欲もあったと思われ(苦笑)
クルマは……今のラインナップ(軽トラ・ギャラン)でOKですね、マイカーは乗り続けているNA6、その他はどうでも良い。
多分シンシャで高級車を買うことは無いと思われ。(買えるとしても買わないってこと)
海外旅行は……個人的にコストを掛けずにその土地を見るという意味では行ってみたいけど家族でバカンスは無いな~ 子供達は自力で稼いで自分で行けば良いと思うので。(ガキを連れて海外旅行なんて贅沢な浪費としか思っていません。子供が勘違いするだけかと)

仕事は……メインとしてはNA・NB乗りの方の「乗り続けるためのメンテ」をお手伝いしたいなと。
他のクルマも私にできることならお手伝いしようかな~と思案中。
それ以外に地域の方の何か役に立つことが出来ないかな?と考えるようになりました。
地域というより、この町内のレベルで良いので……
お手伝い屋さんみたいな……
小さな小さな商売をいくつか成り立たせたい……そんなイメージ。

尾道にはそのヒントが沢山ある気がするんですよね~
10年以上行ってなかったのは実にもったいない!
1時間で行ける場所です、今後はちょくちょく訪れてみたいなと。
拡大を目的としない商い、それを見た気がします。

自分が本当に求めている姿は何なのか?
すぐに答えは出ないカモしれないけど、考え続けることが大事かなと。