コラム > 2016/09/20 情熱

情熱

私が子供の頃、いわゆるスーパーカーがブームになりました。
幻の多角形コーナリング!とか言って(笑)
淡い記憶ではスーパーカー消しゴムとかで遊んでいたような……

スーパーカーの中ではミウラが一番好きでしたね~
2年前だったかな?初めてホンモノのミウラを見る機会がありました。
金額もですがそのオーラが何とも言えずとても私が触れて良いモノとは思えませんでしたね。
仮にオカネがあったとしても乗ってはイケない気がしたのです。

「いつかはスーパーカーを手に入れる!」とは思えなかったんです、私には。
クルマを触る仕事を選び、古いクルマがどのような状態になるのかを現実として知ってしまい……
憧れだけでは維持できない……

今は旧車がブームのようで国産から外車から物凄い値段になってます。

とは言え……本当に欲しければ手に入れる努力をすると思うんですよね。
なんとなく諦めてしまうと言う段階で「本当に欲しい」とは思っていないと言うことなのかと。

なんとなく手に入れてしまうときっと後悔すると思うんですよね。
憧れだったのに……こんなはずじゃ……
そんな想いをするくらいなら一生憧れのままの方が良いかなと(微笑)

初恋の人に30年ブリくらいに会うようなモンでしょうか?(笑)
小学校の同窓会とかあったら面白そうだけど……微妙に怖いなぁ~

同年代でスーパーカーを手に入れた人と話をする機会がありました。
その人は憧れを憧れのままじゃ終わらせずに行動して20年(貯金に励み、個体を探したという時間)、ついに手に入れたのです。本当に素晴らしいと思います、こういう人が乗るにふさわしいなぁ~と。

私は幸か不幸か平成元年にNAが発表されてココロを奪われました(笑)
4年待って社会人になった時にローンで手に入れました。
200万です、スーパーカーじゃないのでお金が無い若者にも買えました。
それから23年、まだ同じNAに乗ってます。まだ飽きません。
いや、飽きるという感覚は無いかな~ 
その存在自体がもはや自分の分身のような気がします。

自分のNAが「自分」なので他のクルマに興味があまり持てないのカモしれません。
いや、スーパーカーとか興味ありますよ。でも「どうしても欲しい」と言うほどの情熱が無いんです。
情熱が無いと手に入れてもダメかなと思うわけです。

NAにココロを奪われたのはシアワセだったな~と思うのです。
NAが世の中に出ていなければ今の自分は無かったと思うしね。

NAが出ていなければクルマにここまで興味は無かったと思うし別の職業を選んでいるでしょうし。
そういう意味では物凄く私の人生に影響を与えたクルマだなぁ~と。

もう、こういう気持ちになるクルマには出会えないと思います、いろんな意味で。
(若い時の純粋さが無いってことですよ・笑)

自分のNAがボロボロになっても……それはそれで最後まで付き合うのだろうと思っています。
でも最後の最後はピカピカのフルノーマルに戻したいなぁ~(微笑)